1989年北海道生まれ。2012年京都造形芸術大学美術工芸学科洋画コース卒業。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了。

私は、人と図像の歴史的な関わりをテーマに絵画を制作している。
近年では主に、博物館や美術館の展覧会図録に掲載されている道具や工芸品などの資料写真（図版）をモチーフに制作してきた。
資料写真は、そこに写されている対象を虚偽なく、そのものらしく写すことが重要とされているが、実際に見てみるとその多くは理解しがたいものが多い。本来ある場所から移動され、撮影スタジオの背景紙によって、歴史的・文化的背景から切り離されたそれらは、意味の真空の中でフォルムだけが浮かび上がっているかのようにも見える。
人は洞窟に絵を描き、そこで狩りの成功を祈ったりと、絵を通して想像力を働かせてきた。資料写真は史実を裏付ける厳格な記録であり、個人的な夢想とは無縁のように思える。だが、時々自分が、「写真をみる」だけでは理解できないものに対して想像力や言語で肉付けをしながら見ている事にふと気づく。
絵画と記録を同列に考えることは、個人の歴史と大きな歴史をみることに繋がるのではないだろうか。描く行為を通して、そのような疑問にまた一歩近づきたいと思っている。

 

主な展覧会歴

＜個展＞
2019 「洪水の跡と蒐集」ギャラリー16（京都）
2018 「デラシネ」VOU（京都）
2017 「Author」HAGISO（東京）
2016 「MEET/MEAT」Gallery PARC（京都）
2015 「Half-length」京都的芸術廉价中心・Artothèque Gallery（京都）
2013 「Portrait」京都市立芸術大学 小ギャラリー（京都）

＜主なグループ展＞
2022「Kyoto Art for Tomorrow 2022ー京都府新鋭選抜展ー」京都文化博物館（京都）
2021「余の光／Light of My World」旧銀鈴ビル（京都）
2021「Kyoto Art for Tomorrow 2021ー京都府新鋭選抜展ー」京都文化博物館（京都）
2020「punto×副産物産店＋仲地志保美 “Wunderkammer”」GOOD NATURE STATION 4F Gallery（京都）
2019「punto practice / study / exercise」ギャラリー16（京都）
2018「シェル美術賞2018」国立新美術館（東京）
2017「西條茜+嶋春香 rhizome」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA（京都）
2017「未来の途中プロジェクト オブジェダール」京町家キャンパス ににぎ（京都)
2015「93.未来の途中の先を夢見る。／ 93. Dream Ahead of “on the way to the future”」ARTZONE（京都）
2015「Sign of Happiness」Antenna Media（京都）
2015「これからの、未来の途中ー美術・工芸・デザインの新鋭11人展」京都工芸繊維大学 美術工芸資料館（京都）
2014「KUAD graduates under 30 selected」京都造形芸術大学 ギャルリ・オーブ（京都）
2014「アートアワードトーキョー丸の内 2014」行幸地下ギャラリー（東京）
2014「作品中！2014」ギャラリー16（京都）
2013「Reunion 0.1」京都造形芸術大学 Pr PROJECTS room（京都）
2012「RADICAL SHOW 2012」渋谷ヒカリエ8/ CUBE 1, 2, 3（東京）
2012「PHANTASMA -ファンタズマ」Antenna Media（京都）
2012「アートピーポーマッピン」京都市立芸術大学ギャラリー＠KCUA（京都）

＜受賞歴＞
2021 「Kyoto Art for Tomorrow 2021ー京都府新鋭選抜展ー」毎日新聞社賞
2018 「シェル美術賞2018」入選
2014 「京都市立芸術大学作品展」大学院市長賞
2013 「京都銀行美術支援制度」2013年度購入作品選抜者
2012 「京都造形芸術大学卒業制作展」学科賞