メニューを開く メニューを閉じる

KYOTO ART LOUNGE KYOTO ART LOUNGE

ARTIST05 澤あも愛紅 Amo Aicou Sawa

美術家

澤あも愛紅

1993年岐阜生まれ。2021年京都市立芸術大学美術学部絵画専攻卒業。2019年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画修了。京都を拠点に美術家として活動。

私は、「絵画・平面作品における4次元性について」をテーマに作品を作っている。
制作を通して、普段4次元的だと感じる瞬間・現象を、絵画に置き換え作品にしている。一般的に四次元とはその三次元に一つの要素(時間)を足したものだとされているが、ここでいう、私の考える“4次元”は時間だけでない。それは、近くにあるが遠いもの、透けていないがはっきりとみえるもの、側面からしか見えない正面、関係ないもの同士が隣り合う瞬間、など3次元からは認識不可能な状態である。
そういった、形としては見えない“4次元”を、二次元の絵画を用い三次元の空間で作品にする。実際に”4次元”を表すのは不可能であるため、作品は3.5次元の状態として完成される。
木枠に張られたキャンバス・壁に掛けられた状態などの、一般的な絵画の条件に当てはまる形式でそれを表現するのは難しいと考え、キャンバスを床に置き棒を用い自立させる・壁からキャンバスを浮かせる・アクリル板等の透明な素材を支持体にするなど、4次元を示すのに適した方法や素材を用いて作品化している。どういった素材が、どのイメージ(絵画の部分)に合うものかは元にするイメージ内の構図やサイズによって異なる。絵画をイリュージョンだけに還元するのではなく、3.5次元的なイリュージョンと構造物が一体となった視覚体験を作りだしたい。
それぞれの作品にある描写部分は、土地・時間・視点・ものとの距離が異なる2枚のイメージ(写真)を、デジタル上で貼り合わせ下絵としている。
私にとって写真を撮る行為は、4次元的だと感じた瞬間をイメージ化(二次元・平面化)する最も速くて身近な手段だと捉え、ドローイングとして記録をしている。三次元の空間を、一つ次元を落とした二次元の面として変換することは、私が4次元を三次元の空間に表現すること相似的な手段であると考えている。

主な展覧会歴

<個展>
2018.6 「amo aicou」 京都市立芸術大学 小ギャラリー
2020.8 「円の裏は、四角」artists space TERRAIN
2021.4 「 Front View」GOOD NATURE STATION 4F ホテルロビー

<グループ展>
2016.7 「点Pの憶測方法」 Art Spot Korin
2017.11 「ひとがたったばかりの座席のぬくもり」 大枝土蔵
2018.3 「間間」The Terminal Kyoto
2019.6 「紙より薄いが、イメージより厚い。」児玉画廊
2021.3 スーパーマーケット”アルター”市場vol.2 BnA Alter Museum
2021.8「ノランナラン/Norang/Narang」Books×Coffee Sol.
2021.11 「歪な避暑地」Room_412

<その他>
2019.12 ノランナラン壁画制作,Books×Coffee Sol.

<受賞>
2019.2 「京都市立芸術大学作品展」奨励賞

  • 澤あも愛紅
    《水鳥》2021
  • 澤あも愛紅
    《Airplane (Seat)》 2020
Share Contents