陶磁器の特性である「中心が空洞」であることからもたらさられる虚構性に焦点を当て制作を行ってきた西條茜と、自身の声や息を用いてパフォーマンスを行ってきたバロンタン・ガブリエからなるユニット。扱う素材が異なる二人でありながらも、これまで共通して作品による身体へのアプローチを行ってきた。今回、TŌBOEとしてコラボレーションすることで「陶芸」と「息・声」を用いて陶製のサウンドオブジェクトを制作する。

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西條茜 Akane Saijo

1989年兵庫県生まれ。京都市在住。2014年京都市立芸術大学大学院 美術研究科修士課程 工芸専攻陶磁器分野 修了。2013年 ロイヤルカレッジオブアート交換留学。

陶磁器は人類にとって古くからあるテクノロジーであり、芸術形式であり、そして土地のアイデンティティである。西條はリサーチを元に世界中に点在する陶芸の様式や技法を実際に現地で滞在制作する中で取り入れながら、そこにある歴史的逸話などをモチーフに作品を制作してきた。また一方で陶磁器の表面は様々な素材に例えられるようなリアリティのある質感があるのに対し、その内部は空洞であるという特徴から “ハリボテ”や “虚構性”といったイメージを作品に用いてきた。世界や日本各地の陶磁器の産地に存在する逸話や伝説に西條自身の記憶や体験を重ねた“虚実曖昧なイメージ”を陶芸を用いて作り上げている。

主な展覧会歴

＜個展＞

• 2019年「タブーの室礼」ワコールスタディホール（京都）
• 2017年「Folly」アートスペース虹（京都）
• 2015年「石の態度」アートスペース虹（京都）

＜グループ展＞

• 2019年「越境する工芸」金沢 21 世紀美術館（金沢）
  「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019」京都文化博物館 別館（京都）
  「Kyoto Art for Tomorrow-京都府新鋭選抜展2019」京都文化博物館（京都）
• 2018年「ニューミューテーション♯１ -変・進・深化」京都芸術センター（京都）
• 2017年「Ascending Art Annual Vol.1すがたかたち」スパイラルガーデン（東京）
  「Test Case XI」EKWC（オランダ）

＜主な賞歴＞

• 2020年　京都市芸術文化特別奨励者認定
• 2016年　六甲ミーツアート芸術散歩2016 彫刻の森美術館賞

＜アーティスト・イン・レジデンス＞

• 2019年　Le Maupas A.I.R. (フランス）
• 2017年　European Ceramic Work Centre (オランダ）

＊作家ウェブサイトリンク

https://akane-saijo.jimdofree.com

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バロンタン・ガブリエ Valentin Gabelier

1991年南仏生まれ。京都市在住。2018年より現在 京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程 構想設計領域 在籍中。2016年京都市芸術大学研究留学。2015年EESABレンヌ(フランス)美術学校美術研究科修了。

バロンタン・ガブリエの制作活動は音響的な作品、ビデオ、展示空間を使ったインスタ レーションやパフォーマ ンスなど、幅広い分野に渡る。その中で主要なテーマは肉体と言葉、身体と環境、自我と他者を結びつける「声」である。

主な展覧会歴

＜パフォーマンス＞

• 2019年「Choros」Baleapop#10（Saint-Jean de Luz / フランス）
• 2018年「Voice Extension / Voice Extinction」ギャラリー＠KCUA（京都）
• 2017年「巣穴」ライブハウス「外」（京都）

＜グループ展＞

• 2019年「Music Without Frame」芸術アートセンター（京都）
• 2018年「PARTITION・パーティション」ギャラリー@KCUA（京都）
• 2018年「Katapeltes」Maison Internationale de Rennes（レンヌ／フランス）
• 2017年「Still moving ‒ 距離へのパトス」元崇仁小学校（京都）
• 2016年「Moving Flags」ІЗОЛЯЦІЯ アートセンター（キエフ／ウクライナ）

＜賞歴、レジデンス、奨学金など＞

• 2016年-2021年 文部科学省 フランス大使館推薦による国費外国人留学生

＊作家ウェブサイトリンク

https://www.valentingabelier.com/home